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農業用ドローンは事故が多い?事故原因に学ぶ対策法とは

  • 更新日:2020-12-24 15:04:59

1. 保険事故のリアル。農業用ドローンの実態は?!

どんなに熟練したパイロットが操縦していても、どんなに優秀な機体を使用していても、残念ながら事故が起こってしまうことはあります。弊社ではDJIのドローン保険を扱っていますが、精巧につくられ、抜群の安定性を誇るDJI製の機体でさえ、事故報告をいただくことがあります。また、ドローンの事故といえば、機体が墜落するイメージが強いと思いますが、実は操縦ミスによる墜落ばかりが事故原因ではありません!盲点になりがちな、気を付けるべきことが意外と身近にあったりするので、そのあたりも踏まえて、詳しく見ていきましょう。

1.1 農業機の事故件数が全体に占める割合って?

まず、弊社に報告があがってきている事故報告の件数ですが、昨年度より微増の傾向で、事故が発生しています。2019年12月1日から2020年11月30日までの1年間の保険事故の件数を見てみると、全体の事故件数に対し、農業機体の事故件数が占める割合は、5.4%となっています。この数字は、決して少ないとはいえないでしょう。

1.2 事故原因は何?操縦ミス以外で気を付けるべきこと

やはり農業機は、物理的に大きいため操縦が通常の機体よりも困難であるという事に加え、その特性上、周りに何もないほど高度が高いところまで機体を上げて操縦する空撮等と違って、農業機は、農薬散布など、あまり高度を上げずに作業をすることが多くなってきます。すなわち、周りに電線や建物や木など、接触するリスクがたくさんある環境で作業をしないといけないのが農業機なのです。

事故原因を詳しく見てみると、操作ミスによる接触が大半を占めますが、その他、注目しておきたいのが、飛行前確認時の準備不足による事故や、運搬時の取落しリスクです。準備不足とは、具体的に「アームスリーブの閉め忘れ」「プロペラの取違」等です。その他には、「送信機の落下」や「オペレーターの転倒」等、農業機は機体も大きく重量もあるため、操縦には関係ないところでの事故にも十分に気をつけたほうが良いでしょう。

1.3 事故原因から学ぶ!事故を防ぐための対策方法

事故原因として、最も多くを占めるのはやはり操作ミス。その中でも、意外にも墜落ではなく、接触による事故の割合が過半数を占めています。

さらに、この「接触による事故52.4%」の内訳を見てみると、家屋と木に接触したケースが、約8割を占めています!

最近報告を受けた事故事例だと、離着陸した場所でうまく機体をコントロールできず、水田の隣にある工場の壁に激突し、数百万円の損害賠償責任を負うことになったという事例があります。このように、家屋や木は、ちょうど農薬散布をする高度と同等の場所にあるので、より注意をする必要があります。水田など、農薬散布の対象となる場所の隣に何があるか、その距離はどのくらいあるか、予めしっかり確認し、どのくらいリスクがあるかを把握しておくようにしましょう。

2.農業機だからこその、保険加入のメリット

農業機は、その特性上、事故が起こりにくいとは言い難い機体ですので、保険に加入するメリットをより多く受けることができます。特に、高額であるので、修理費を負担するとなるとかなりのダメージを受けることになります。また、機体の重量も大きいため、賠償事故が起こった時の賠償金額は相当なものになってしまいます。安全運用を心がけることはもちろんですが、万が一の事故の際は保険金で賄えるよう、機体・賠償ともに、しっかり保険に加入しておきたいものです。

2.1 初年度から機体保険に加入しておきたい理由

事故形態は、機体事故の件数が、賠償事故の件数の約5.5倍となっており、自損事故が大半を占めています。自損事故も農業機のような大きな機体の場合、一歩間違えば賠償事故につながる可能性もあるので、注意しなければなりません。農業機は機体自体が高額であることから、当然修理費も高額になってくるため、事故率から見ても機体保険への加入はマストといえるでしょう。

2.2 農業機の賠償保険はずっと無償!金額上乗せも可能、知ってた?

農業機については、UTC農業ドローン協議会の事務局(エアロエントリー)あてに、新規で機体を登録するか、点検実施記録の報告を行うと、賠償責任保険の被保険者証が送られてきます!つまり、対人1億、対物5,000万円、までの賠償責任保険が、新規で購入した時はもちろん、点検実施記録の報告を行うかぎり、ずっと自動で無償付帯されてきます。なお、この農業機の無償付帯賠償責任保険は、ドローン貸与中の借主の補償もカバーできるものになっています!

▲農業ドローン無償付帯賠償責任保険の専用チラシ

さらに、高額な賠償事故に備えて、無償付帯保険だけでは不安な方は、補償限度額を上乗せすることも可能です!無償保険に加えて、有償の賠償責任保険に加入すると、最大10億円を上乗せすることができます!(1億円・5億円・10億円の3プランから上乗せする金額を選ぶことができます。)

もしもの場合に、しっかりと備えることで、より安心して安全な運用をすることができるようになります。ドローンは、劇的に働き方を変えることができる素晴らしいプロダクトです。事故のリスクを理解し、備え、農作業を効率化していきましょう!